DENON DP-2800の修理

回転しないDENON DP-2800が入ってきました。この機種は、大理石が張ってあるキャビネットの3機種のうち最終モデルにあたる機種で、フォノモーターはクォーツロックで制御されたサーボモーターのターンテーブルで、DP-6000の廉価版にあたるDP-2000が乗っています。

大理石が張ってあるキャビネットのほかの2機種はDP-1000を乗せたDP-1800とDP-3000を乗せたDP-3750で、こちらはまだクォーツロックが導入される前のDP-5000の廉価版にあたるモデルでした。

特にDP-3750は放送局仕様というだけあって当時、一斉風靡した機種で新卒サラリーマンの初任給の3倍もしたにもかかわらず、生産が追いつかず予約がいっぱいだったという伝説的な話が残っています。

とはいえ、経年劣化は免れず汎用部品で構成されているDP-3000以外は専用部品もあり年々修理が難しくなっているのが現状です。では、さっそく中を開けて行きましょう・・・・
DP-2800







  蓋を開けてみたら・・・

蓋を開けてみてまず最初に目に入ったのが劣化してボロボロになったウレタンスポンジです。さわるとポロポロと崩れ落ちます。モーターの中に入ると大変なので、慎重に取り出し、30分かけてクリーニングしました。
DENON DP-2800

 
 

  経年劣化のすさまじさ

ほかにもミラーはくすみ、しみまでついています。ネオン管はなんとか点灯しました。
DENON DP-2800

スイッチ類の接点もことごとく空気中の硫黄分で硫化して真っ黒になっていて、スイッチを入れても通電しない状態になっています。
DENON DP-2800

接点だけかと思ったらトランジスタや回転を制御するサーボの足も真っ黒になっていました。こちらは硫化ではなく、真っ黒い酸化皮膜が覆っている状態です。特にトランジスタの2SC458は劣化するとノイズが激しく、回路を誤動作させてしまうことで有名な素子です。
DENON DP-2800
DENON DP-2800
DENON DP-2800

電気回路で一番壊れやすいパーツのコンデンサーも調べてみました。

容量の大きなものの放電には基本どおりメタルクラッド抵抗を使用して安全に放電が終わったことをテスターで確認してから、回路内でも測定できるLCRメーターにて静電容量とESR値(直流等価抵抗値)を調べました。

いくつかESR値が上がっていましたが経年劣化しているようなので、電解コンデンサーは全交換します。
DENON DP-2800

 
 

  パーツが届きました

パーツが届きました。つける前に1個ずつ測定しながら不良品がないか確かめて、古いパーツと付け替えて行きます。
DENON DP-2800

 
 

  劣化したパーツ VS 新品パーツ

上のが古いコンデンサーで、下のが新品のコンデンサーです。

両側にリード線が付いたチューブラー型のコンデンサーは国内ではもう生産していないので、普通のものと置き換えてホットボンドで固定します。静電容量と耐圧は同じなのに、進化して小型になっています。
DENON DP-2800

右側が古いICで、左側が新しいICです。

回転を制御するためのICも新しいものと比べると足が真っ黒になっているのがよくわかります。
DENON DP-2800

そのほか付け替えた部品たちです。
DENON DP-2800

 
 

  電源投入

部品交換が終わったので電源を入れてみました。回ったと思ったのもつかの間、ターンテーブルの前面にあるストロボスコープを見てみると45回転のときに若干流れます。

これは交換した半固定抵抗が調整されていないためです。本来はオシロスコープを使い調整しますが、今回は使わないで調整します。

半固定抵抗をまわしながらサーボの効き始めのところとサーボ上限のところに印をつけて、真ん中にボリュームを設定する、センター出しという方法で調整したらばっちり安定しました。

これにて修理完了です・・。
DENON DP-2800
DENON DP-2800

 
 







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