Nakamichi Sound Space 9は、90年代に発売された高級オーディオシステムで、多数のスピーカーを使用して音場を拡大することで、音楽をよりリアルに聴くことができます。周波数フィルターも使用し、高品質なサウンドを提供し、AM/FMラジオ、CDプレーヤー、カセットデッキなど多数の外部オーディオソースにも対応しています。
電源を入れるとブーンと機械的な音が鳴り続けて何も操作できなくなってしまいました。
今回はそんなNakamichi Sound Space 9を、復活させていきます!
もしも同じ症状があるのでしたら、参考にしてみてください。
現状確認
CDを入れたまま何年も経ってしまって、いざ電源を入れたらモーターがうなるような音がするばかりでボタンを受け付けなくなってしまいました。
閉じ込められたCDも取り出せなくなっています。
外観
まずは表面。閉じ込められたCDが見えます。
次に裏面です。
分解&メンテナンス
プラスチックの裏蓋を外すと今度は金属製の蓋が見えてきました。
裏蓋を外すとオーディオボードが見えてきました。
オペアンプは5個使用されていて、うち4個がNJM4558D、残り1個がNJM2114Dです。
高級オーディオとは言ってもやはり民生機といったところでしょうか・・
オーディオボードを外すとまた金属の蓋が見えてきました。
外したネジの数が多くなってきました。
2回目の金属の蓋は3つに分かれてネジ止めされていました。
これも外すとやっと3個のドライブユニットとコントロールボードが見えてきました。
1個ずつドライブユニットを取り出して、中のゴムベルトを交換していきます。
まず、ドライブユニットの表を開けます。
まだゴムベルトは見えません。
さらに中の蓋を開けるとやっとゴムベルトが見えました。
経年劣化はしていますが、どうやらグリスを巻き込んで滑っていたようです。
動作確認と異音の原因
ゴムベルトを交換して、仮組みした後に動作確認をしました。
電源を入れると数秒モーターの音がして止まりました。
ボタンを押すとちゃんと再生されます。
ディスク周辺部のシークタイムも良好です。
どうやら、電源を入れるとモーターが動いてメカが既定の位置に来てからコントロールできるようになるのに、ゴムベルトが滑って既定の位置にこななかったため、ずっとモーターが回りっぱなしになっていたようです。
それにしても最深部まで分解しないとゴムベルトが交換できないメンテナンス性には驚きました。
めでたし、めでたし