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富士フイルム FUJIFILM レンズクリーニングリキッドの作成

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富士フイルム(FUJIFILM)レンズクリーニングリキッド(レンズクリーナー)が製造完了してしまいました。
Fujifilm lenz cleanerFujifilm lenz cleanning liquidと検索しても、市場の在庫はどこも元の値段の20倍ぐらいで売っている状況です。

このレンズクリーナーは、無水エタノールでも拭けない汚れもきれいに落ちる実力はすさまじく、
業務用の現像機のレンズクリーナーとしても250mlのボトルが売っていました。

この記事では、そんな富士フイルム レンズクリーニングリキッドをメーカーのデータシートを元に合成していきます。

自作できるようになるとコスパ最高で、何でこんなに高かったの?と思うようになりまので楽しみにしてください!

富士フイルム レンズクリーニングリキッドの組成

 


まずは、ここからクリーニングリキッドの安全データシートを参照します。

>>>クリーニングリキッドの安全データシート

 
最初のページの3番目の項目に組成が載っていますね。
 


アンモニア水と炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)がそれぞれ0.1 – 1%とありますが、炭酸アンモニウムを水に溶かすと、一部はアンモニア水になります。
昔のパッケージ裏には炭酸水素アンモニウム 0.4- 0.8%と表記されていた記憶があります。
 
1%未満の含有物は省略されていますが、振ると泡立つので、表面活性剤も入っています。
今回は、富士フィルムのドライウェルを使用します。
 

炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)は、試薬グレードのものではなく、食品グレードのもので十分です。
 
私の場合、運悪く食品グレードのものが手に入らなかったため、試薬グレードのものを使用しました。
水 80-100% は、500mlのボトルで100円ぐらいのコンタクトレンズ用の精製水を使用します。

富士フイルム レンズクリーニングリキッドの合成

富士フイルム レンズクリーニングリキッドの合成手順は、

  1. 電子はかりに薬包紙(パラピン)を乗せて空袋重量を0(ゼロ)にします。
  2. 薬包紙(パラピン)の上に薬さじで少しづつ炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)を出して4g分計量します。
  3. 炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)が乗った薬包紙(パラピン)を電子はかりから降ろします。
  4. 電子はかりに取っ手付きビーカーを乗せて空袋重量を0(ゼロ)にします。
  5. 取っ手付きビーカーの中へ計っておいた炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)4gを入れます。
  6. さらにそのなかにスポイトで2~3滴のドライウェルを滴下します。
  7. コンタクトレンズ用の精製水を総重量が500gになるまで入れます。
  8. 電子はかりから取っ手付きビーカーを降ろして撹拌棒で撹拌したら出来上がりです。
  9. 出来上がったら500ml用の保存容器に保存します。

※ろうとを使用するとこぼさないで作ったレンズクリーナーを移しやすいです。

自作クリーナーのコストはオリジナルより高い?安い?

今回かかったコストを計算してみます。ビーカー、撹拌棒、電子はかりなどの器具は他にも使えるので計算には入れません。

  • 薬包紙(パラピン) 615円(500枚)
  • 炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム) 980円(500g)
  • 富士フィルム ドライウェル 315円(200ml)
  • 精製水 110円(500ml)
  • 保存容器 400円

使用する分は、

  • 薬包紙(パラピン)は1枚使うので、615 ÷ 500円
  • 炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)は4g使うので、980 ÷ 500 × 4円
  • 富士フィルム ドライウェルは2ml使うので、315 ÷ 200 × 2円
  • 精製水はほぼ500ml使うので、110円

ここまでを足し算すると、(615÷500)+(980÷500×4)+(315÷200×2)+110=122.22円となります。
保存ケースは使いまわしで細かいところまで値段は覚えていませんがが400円ぐらいだったので、合計しても530円ぐらいで500ml作れる計算になります

オリジナルのクリーニングリキッドは30mlで600円台で売っていたので、500ml換算では
30 : 600 = 500 : a が成立することから、
a = 600 × 500 ÷ 30
a = 10,000円 となります。

自作と購入の差がすごすぎです!驚きました!
オリジナルのクリーニングリキッドは500ml分買うと10,000円もするんですね!
なんと、コストの差は約18.87倍です。
ということで、コスパは自作のほうがオリジナルの約1/19で圧倒的勝利でした。

レンズクリーナーって、実は安く大量に作れるものなんですね!

レンズクリーナーの自作はどんな人におすすめ?

レンズクリーナーの自作は

  • 生産終了してしまったけど、やはり富士フィルムのクリーニングリキッドが使いたい
  • カメラのレンズなど、無水エタノールで拭くと白く残る指紋の油など落ちない汚れを落としたい
  • 携帯、パソコン、液晶テレビの画面など、残滓を残さずクリーニングしたい
  • ガラスクリーナーのかわりなど大量に使うときも量を気にせず使いたい

という方におすすめです。

500ml作り置きしておくと、ちょっとしたところでも量を気にせず使えてとても便利ですね。

今回使用したもの

精製水

コンタクトレンズ用とはいえ、これだけ純度が高い純水を精製する装置は軽く百万円を越えてしまいますので、500mlボトルで100円なら気軽に使えますよ。

炭酸アンモニウム(炭酸水素アンモニウム)

炭酸アンモニウムは重炭酸アンモニウムとも言われます。
重曹(炭酸水素ナトリウム)よりも低温で多量のガスを発生させるので発泡倍率を上げることが出来るので製パンにも使用されています。
クリーナーを作るので、試薬グレードのものではなくて、食品用のもので十分作れます。

富士フイルム ドライウェル

有名な界面活性剤です。適度に保湿するのでクリーニング中の水分の蒸発を若干遅らせてくれます。

電子はかり

最小計測単位が0.1gで計れるものがあれば、小数点1桁の誤差がわかって計りやすいです。
携帯用が良いか、料理用のほうが良いかも用途によって選んだほうが使い回しがききます。

薬さじ

抵抗のない方はスプーンで代用しても良いでしょう。

薬包紙(パラピン)

これがあると、表面がつるつるしていて計量した紙の上に炭酸アンモニウムの粉が残らないので便利です。

取っ手付きプラスチック製のビーカー

500ml作るので、撹拌したときにこぼれないよう、1.0Lのものを使用しています。

撹拌棒

ガラス製のものやテフロン製のものがあります。
鉄心のものは、自動撹拌機用のものなので間違わないでくださいね。

ろうと

保存容器に移すときに使用します。
これがあるとこぼれないのでとても便利です。

プラスチック保存容器

蓋を開けたらすぐ使えるものや、コックを開けるとすぐ使えるものがあります。

富士フイルム FUJIFILM レンズクリーニングリキッドの作成でした。


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