昔懐かしいカセットテープ!
できることならプロみたいな高音質でデジタル化したいものですよね!
プロみたいな高音質にこだわるとお手軽にとはいきませんが、
ちゃんと整備された再生用のカセットデッキで再生して、ハイレゾリューションの解像度で録音する必要があります。
DSD 録音は高周波ノイズの問題があるので、リニアPCMのハイレゾリューション録音の話に絞りますね。
音質はそこそこでもコスパ重視でお手軽にデジタル化する方法に興味のある方はぜひ参考にしてください!
カセットのハイレゾ録音方法はシンプルで、
整備された再生用のカセットデッキで再生した音声信号を、
- マスターレコーダー(メディアレコーダー)に入力してハイレゾ録音する
- フィールドレコーダーやリニアPCMレコーダなどに入力してハイレゾ録音する
- USBオーディオインターフェース —> パソコンに入力してハイレゾ録音する
- サウンドボード(サウンドカード)に入力してパソコンでハイレゾ録音する
のどれかになります。
/
デジタル録音は、0dbを超えると音が割れてしまうので、曲の中の一番大きな音がピークメーターの0dbより低くなるように設定します。ピークが-0.3dbぐらいになっていればOKです。
\
ハイレゾオーディオの呼称
24bitに対応したと書いたのは、ハイレゾオーディオの呼称は平成26年3月26日にJEITA公告「(25JEITA‐CP第42号)ハイレゾオーディオの呼称について(周知)」で定義され、日本オーディオ協会もそれに準じた規格を出しているからなんです。
ハイレゾオーディオの呼称について
LPCM 換算でサンプリング周波数、量子化bit 数のいずれかがCD スペックを超えていればハイレゾオーディオとする。ただし、いずれかがCD スペックを超えていても、もう一方がCD スペック未満の場合は、非該当とする。
– 中略 –
- 48kHz/24bit →(CD スペック同等/CD スペック超)→ ハイレゾオーディオ
- 96kHz/16bit →(CD スペック超/CD スペック同等)→ ハイレゾオーディオ
- 96kHz/24bit →(CD スペック超/CD スペック超) → ハイレゾオーディオ
- 48kHz/16bit →(CD スペック同等/CD スペック同等)→ 非該当
- 96kHz/12bit →(CD スペック超/CD スペック未満)→ 非該当
- 32kHz/24bit →(CD スペック未満/CD スペック超)→ 非該当
ということなので、96KHz 24bit をこえるサンプリングもすべてハイレゾオーディオということになります!
では、上に書いたカセットテープのハイレゾでデジタル化する録音方法を1つずつ見ていきますね。
マスター(メディア)レコーダーでハイレゾ録音する
TEACが業務用ブランドで出している、TASCAMのDA-3000という、マスターレコーダーがあります。
なんと、マスタークロックジェネレーターと同期させて録音すると、レコーディングスタジオや放送局と同等の高音質でデジタル化(ハイレゾ化)することが可能になってしまう、ハイスペックなマシンです。
直接USBメモリー、CFカード、SDHCカード(SDカード)に録音できるほか、ADDAコンバーターとしても使用できるので、ハイレゾでデジタル化したデータをUSBオーディオインターフェースを通してPCへ送ることも可能になるハイエンド機になります。
詳しい性能は、メーカーサイトに書いてあります。
これならカセットだけでなくレコードのデジタル化にも十分使える性能ですね!
フィールドレコーダーやリニアPCMレコーダなどに入力してハイレゾ録音する
レコーダーはZOOM ( ズーム )ならH4nPro以上、SONYならPCM-D10、TASCAMならDX-05以上ならハイレゾ録音が可能になります。
将来、映像とあわせる予定があるときはフィールドレコーダーで録音すると同期信号も記録できるので兼用で使用することが可能になります。
USBオーディオインターフェースからパソコンに入力してハイレゾ録音する
USBオーディオインターフェースはROLAND、PRESONUS、STEINBERG、Native Instruments、TASCAMなどからいろいろなモデルの製品が出ています。
現行モデルならどれもハイレゾ録音が可能です。ライン入力だけではなく、マイク入力にも対応しているので、高品位のマイクを使用してテレワークやオンライン授業に参加することも可能になって便利です!
サウンドボード(サウンドカード)に入力してパソコンでハイレゾ録音する
サウンドボード(サウンドカード)のメーカーはCreativeやASUS(エイスース) が有名ですが、最高レベルの高音質でハイレゾ化するのならLYNX E22かLYNX E44が最適です。
私は前モデルのlynx L22を使用していますが、lynx studio technologyという社名通り入った音をデジタル化(ハイレゾ化)して再生すると、何の色づけもなく入った音がそのまま忠実に出てきます。また、Lynx は24時間365日のオペレーションにも耐えうるサウンドカードとして設計しているので、経年劣化を気にせず使用することが出来る信頼性があります。
/
lynx studio technologyの製品は世界中のプロダクションやレコーディングスタジオ、放送局で使用されているだけあってさすがの性能です(笑)
\
パソコンの録音ソフトについて
録音するパソコンソフトは、フリーソフトではAudacityが有名ですね。
有料ソフトだと、DAWまで大掛かりではないソフトでも、MAGIX soundforge, Adobe audition, Steinberg wavelabなどがあります。
ノイズキャンセリングソフトはiZotope RX9が最強で、ノイズを取った後にリマスタリングするのであれば、AIを駆使してリマスタリングが出来る、iZotope Ozone9 が最強ですね。
パソコンの録音ソフトは別のページにまとめたので、興味のある方は参考にしてください!
再生用のカセットデッキについて
新品のものを買ったばかりなら必要ありませんが、古いカセットデッキや中古で手に入れたカセットデッキを再生用のカセットデッキにするのなら、一度、専門の業者に頼んで整備してもらったほうが良いでしょう。
なぜなら、各部が劣化していて高音質で再生されない場合がありますので…
たとえば、
- アイドラーのゴムが変形してドドッ、ドドッとノイズが入る
- ゴムベルトが劣化して扉が開かなくなったり、回転ムラが出たり、途中で回らなくなった
- 音がゆがんで再生された
- 音がこもって再生された
- 再生途中で勝手にヘッドが下がって音が出なくなった
などの症状が出ると中断せざるを得なくなるので、整備は大切です。
新品のカセットデッキのほうが信頼性は高いですが、現在カセットデッキを製造しているのは、TEACと、TEACが業務ブランドとして出しているTASCAMだけとなりまってしまいましたが、新品なら安心して使えますよね!