ドライバー類をはじめ、工具や測定器など実際に家電修理やジャンク修理で使用しているものをまとめてみました – Vol.1
テスター(マルチメーター)
電気測定の基本中の基本です。家電修理(ジャンク修理)に使っているテスターたちでも書いたとおり、電池の電圧測定から回路内の電圧/電流測定、導通チェック、抵抗器などのパーツのチェックなど、あらゆる場面で使用します
トランジスタ テスター (マルチ部品測定器)
これ一台でコンデンサの容量、ESR値、抵抗値、コイルのインダクタンス、ダイオード、トランジスタの生死を確認できます。バッテリー駆動のものもありますが、充電できなくなったら終わりなのであえて電池駆動のものを使用しています。
LCRメーター
LCRメーターは、古いコンデンサーの点検や、交換する前の新しいコンデンサーを点検するときに使用します。
コンデンサーは理論上、回路図では抵抗値は0Ω(オーム)ということになっていますが、使用しているうちにだんだん電気が流れにくくなってきます。これを等価直流抵抗値(ESR)と言って、抵抗器に直すとどのくらい抵抗があるかを表しています。
等価直流抵抗値(ESR)が測定できるLCRメーターでは、コンデンサーの静電容量(μFと書いてある値)は減っていなくても、等価直流抵抗値(ESR)が分かればコンデンサーの交換時期が測定によって分かるのでとても便利です。
次の2種類のLCRメーターは測定できる静電容量の範囲が違います。それと黄色のほうはコンデンサー単体で測定しなければなりませんが、青紫のほうは、基板上で測定可能なLCRメーターになります。
メタルクラッド抵抗器
コンデンサーの測定前には、コンデンサー内に蓄電されている電気を放電してから測定しないと測定器が壊れてしまいます。そんなときこちらのメタルクラッド抵抗器やホーローの巻き線抵抗器でコンデンサー内に蓄電されている電気を放電します。
テスターで並列接続して電圧計でモニターすると電圧が0Vになることで放電完了が分かります。
写真のメタルクラッド抵抗器は1KΩ 300W です。長さはノートパソコン用のメモリ2枚分ぐらいです。
プログラマブル直流安定化電源
テスターと同様であらゆる場面で使用します。修理時に取り外したモーターの動作確認をしたり、テストとして回路に直流電流を流すときにはとても便利です。
SONY VAIO のACアダプターが19.5Vあるので、20V 5A 程度の出力があれば大体の場面では用足ります。リミッターが設定できるプログラマブル直流安定化電源だと電流リミッターを設定できるので、基板やパーツの焼損、火災の防止策にもなります。
私が所有しているものはKENWOOD製で36V 20Aの出力があります。後継機種はテクシオ(TEXIO-旧KENWOOD)製のPDS36-20Aです。
はんだこて
最初は30W程度のもので十分ですが、いろいろなものを修理しているうちに必要に応じて買い足していったので増えてしまいました。特にCPUの真後ろに当たるところに表面実装のコンデンサーをはんだづけするときには放熱がはげしく、通常60W、真冬には80Wのものが必要でした。また、急速に温度をコントロールできるものや極小のこて先でICのはんだづけをするために可変でワット数を変更可能な半田こても必要なときがありました。
通常使用では、40Wの平らなD型と呼ばれる半田を載せやすいこて先を使っています。
はんだ補助クリップ(ツールクリッパー)
はんだづけするときには、両手が開いていないのでとても便利です。ただのクリップとレンズがついているものがあって、レンズがついているものは表面実装のパーツなど細かいものをつける用途別に使います。
はんだ
はんだは、直径0.3mm、0.6mm、0.8mm があると細かいはんだ付けが効率的になります。
はんだフラックス
松ヤニをアルコールに溶かした液体で、はんだをつけようとするところに塗っておくと適度な濡れが確保できてはんだがつきやすくなります。数種類あって、中には基板のパターンを腐食するものもあるので、はんだづけが終わったら綿棒と無水エタノールでクリーニングします。
はんだ吸取り線
またはんだで基板についている部品をとるために、はんだごてで半田を溶かしてはんだ吸い取り機を使って空気圧で吸い取った後、はんだ吸い取り線で残った半田を吸い取ると、ほぼ跡型なく吸い取れます。その後、無水エタノールでクリーニングを施します。
手動はんだ吸取器
手動のはんだ吸取器です。大きさに応じて先に内径2mm ~ 3mm のシリコンチューブをつけると機密性が高まって吸取り効率が上がります。
電動はんだ吸取器
ICや足の多いコネクターなど、手動のはんだ吸取器だと基盤の穴にはんだが残ってしまう場合に使用すると効率よくはずすことができるようになります。