今日は再生ボタンを押しても再生せず、早送り、巻き戻しも出来なくなったウォークマンタイプのモノラルテープレコーダー、SONY TSM-900DVを診ます。
分解
サービスマニュアルどおり裏面のネジを外して基盤が見えたら右上の半田を外し、基盤も取っていきます。
![SONY TCM-900DV 裏面](https://konogan.com/wp-content/uploads/2022/07/IMG_1048_DxO-Edit.jpg)
![SONY TCM-900DV 基盤](https://konogan.com/wp-content/uploads/2022/07/IMG_1037_DxO-Edit.jpg)
基盤を外すと、メカが見えてきました。
爪をおらないよう、気をつけながらメカを外していきます。
![メカ表側](https://konogan.com/wp-content/uploads/2022/07/IMG_1041_DxO-Edit.jpg)
メカの取り出し
メカを外してみると、ものすごく軽量化されていることに驚きました!
動かなかった原因は、ゴムベルトが外れているだけでした。ベルトにはまだ十分な弾力があるので、何かのはずみで外れてしまったものと思われます。今回はそのまま戻しておきました。もしもまたすぐ外れるようなことがあれば、新品のゴムベルトと交換します。
![メカ裏側](https://konogan.com/wp-content/uploads/2022/07/IMG_1040_DxO-Edit.jpg)
ワウ・フラッター測定
このままヘッドのクリーニングと消磁をして元通り組み上げます。ピンチローラーは組み上げてから実際に動作させながらクリーニングしました。
うすいヘッドなので、再生・録音の音質はそれなりですが、一応、ワウ&フラッターを点検して驚きました!ウォークマンプロでもときどきピコーンピコーンと聞こえる回転むらが音ゆれくらいにしか感じないと思ったら、0.07%wrms前後でした。これは、カタログ値0.06%wrmsのTC-D5M (カセットデンスケ)に迫る値です。
![ワウ・フラッター測定](https://konogan.com/wp-content/uploads/2022/07/IMG_1054_DxO-Edit_.jpg)
テープスピード測定
さらに、このテープレコーダーはテープスピードも可変できるのですが、標準時のテープスピードも非常に正確で、時間の経過とテクノロジーの進歩を感じました。
![テープスピード測定](https://konogan.com/wp-content/uploads/2022/07/IMG_1058_DxO-Edit.jpg)